こんにちは。子どものこころの発達医学教室の新美と申します。小児科医師・子どものこころ専門医です。
今回は、視覚的支援で使う絵カードを、初期費用をあまりかけずに、お手持ちのスマホだけで作る方法について、動画を使ってご紹介します。
うちの子は、口で言うより見せたほうが伝わりやすいと言われて、まずはカレンダーとスケジュールを使ってみましょうと言われました。そういわれても、絵カードなんて作るの大変そうで…。うちはパソコンもプリンタもないし、わたし絵心ないし、工作系も苦手だし作れません!
ではお試しに作ってみましょう。
まずは、カレンダーやスケジュールの予定になったり、遊びや食べ物、おもちゃなど本人がやりたい選択肢になる、絵カードにしたい画像を集めましょう。スマホで写真を撮影したり、インターネット上からイラストや写真などをダウンロードしておきます。個人使用のみなら著作権などはそこまで厳しく考えなくても大丈夫かと思います。本人が一目見てそれとわかる写真やイラストを使うことがだいじです。
スマホだけで絵カードを作るのにおすすめなWebサイトをご紹介します。
「ザ・プロンプト絵カードセンター」さんです。こちらのサイトを使った絵カードの作り方は、この動画をご覧ください。
※機種やお使いのアプリによって多少の違いはあるかと思いますが、やってみて下さい。
なんとか作れました!でも、うちプリンタがないんです。
では、コンビニのマルチプリンターを使って印刷してみましょう。
今回はセブンイレブンさんのマルチコピー機の使い方を説明する動画を作りました。
他のコンビニでも同様のサービスがあるかと思います。
へー!意外とかんたんに印刷できるんですね。コンビニまで行くのは面倒ですが、これなら何とかできそうです。
印刷したものを、ハサミで切って、ラミネート貼りしてマグネットやマジックテープをつけたり、マグネットシートに貼ったりすれば、絵カードとして使用できます。一例を動画でお示ししますが、ここは他にもやり方があるので、他からも情報を得てくださいね。
「ザ・プロンプト絵カードセンター」さんのサイトは、直感的に絵カードが作成できてとってもオススメなんですが、用紙サイズや絵カードのサイズが決まっているので、サイズを変更したものを作りたくなるかもしれません。
そんな時は、「CANVA」を使うと、お好みの用紙サイズ・絵カードサイズ・枚数で絵カードが作れます。正直、「ザ・プロンプト絵カードセンター」よりは少し操作が難しいかもしれませんが、以下の動画見て、何とかなりそうと思ったら試してみて下さい。
まず、任意の用紙サイズに、任意の枠を四角形で作るやり方の動画です。
ここでは、スマホとつなげてシール付き用紙に印刷できるCANONのミニプリンタ―インスピックの専用用紙、70㎜×50㎜の用紙に、2枚の絵カード(30㎝角)を作ってみました。「あ!今週末にいとことコンサートに行く予定のカード作らなきゃ!」みたいなタイミングでとても気軽に絵カードが作れます(慣れれば!)。
もう一個、よく使う用紙サイズは最初に選択できます。
ここでは、A4サイズの用紙に、今度は表を挿入して、表を絵カードの枠にしています。
いかがでしたか。
絵カードは一回作って終わりになりません。日々の生活で使いたい絵カードがどんどん増えていきます。ご家庭に合ったやり方で、気軽に作れるやり方を身に着けると、日々のコミュニケーションが豊かになります。試してみてください。
今回はご紹介しませんでしたが、もしパソコンを使い慣れている人なら、パワーポイントやワードなどが作りやすいかもしれませんし、「ラベル屋さん」というA-ONEのラベル印刷のためのサイト(※品番:51751は絵カード用の商品)も大量に絵カードをにつくるのにとても便利です。ちなみにCANVAはパソコンで操作できるWeb版もあります。スマホよりサイズ調整等がしやすいです。
<参考サイト>
ザ・プロンプト絵カードセンター:こちらにも、作り方や使い方の動画などもあります。
CANVA:絵カード以外にもいろいろなデザインが作れます。ブラウザ上で使えるものと、スマホアプリ(iOS/android)とあります。